プロバイダ(ISP)によって POP before SMTP が設定されると、電子メールを送信できなくなる場合がある。Outlook Express を使用している場合、以下のようなメッセージが表示される。
タスク 'アカウント名 - 送信中' はエラー (0x800CCC0F) を報告しました: 'サーバーへの接続が中断されました。この問題が引き続き起こる場合は、サーバー管理者かインターネットサービスプロバイダ (ISP) に連絡してください。サーバーが応答しました: …' |
タスク 'アカウント名 - 送信中' はエラー (0x800CCC78) を報告しました: 'メッセージを送信できません。アカウントのプロパティで電子メールアドレスが正しいことを確認してください。サーバーが応答しました: …' |
POP before SMTP とは、SMTP によってメールを送信する前に POP 認証を行い、許可された場合のみメールの送信を受け付ける技術である。POP before SMTP が有効な場合、SMTP サーバーへ接続する前に POP 認証を行わないと電子メールの送信ができない。
○ 対処方法(Outlook 2003 の場合)
Outlook 2002 または Outlook 2003 では、以下の手順でメール送信前に受信メールサーバーにログオンするように設定を変更する。
1. | Outlook を開く |
2. | [ツール]メニューから[電子メールアカウント]を選択する |
3. | [電子メールアカウント]ダイアログで[既存の電子メールアカウントの表示と変更]を選択し、[次へ]ボタンをクリックする |
4. | [電子メールアカウント]画面で、設定を変更したいアカウントを選択し、[変更]ボタンをクリックする |
5. | [インターネット電子メールの設定]画面で[詳細設定]ボタンをクリックする |
6. | [インターネット電子メール設定]ダイアログで[送信サーバー]タブを開く |
7. | [送信サーバー (SMTP) は認証が必要]オプションを有効にし、[メールを送信する前に受信メールサーバーにログオンする]オプションを選択する |
8. | [インターネット電子メール設定]ダイアログで[OK]ボタンをクリックする |
9. | [インターネット電子メールの設定]画面で[次へ]ボタンをクリックする |
10. | [電子メールアカウント]画面で[完了]ボタンをクリックする |
○ 対処方法(Outlook 2000 の場合)
Outlook 2000 では POP before SMTP に対応していないため、メール送信前に POP サーバーへ接続することで回避する。
まずは、以下のメールオプションを設定しておく。
1. | Outlook を開く | |
2. | [ツール]メニューから[オプション]を選択する | |
3. | [オプション]ダイアログの[メール配信]タブを開き、以下の設定を行う | |
・ | [接続後直ちにメッセージを送信する]: 無効 | |
・ | [送受信および更新が終了したら切断する]: 無効 | |
4. | [OK]ボタンをクリックする |
その上で、メール送受信の際は以下の手順で行う。
1. | [ツール]メニューから[送受信]を選択する |
2. | 送信作業時にエラーが出ても無視し、そのまま受信作業を継続して実施する |
3. | 受信作業終了後、再度[ツール]メニューから[送受信]を選択する |
【参照】 マイクロソフト 技術情報 813037 / 881623
@IT