Windows Server 2003 Service Pack 1(SP1)以降には、ネットワーク経由で共有フォルダにアクセスする場合に、アクセス権のないフォルダを非表示にする「Access-based Enumeration(ABE)」という機能がある。
通常は共有フォルダ内にアクセス権がないフォルダが存在する場合、すべてのフォルダが表示され、実際にクリックした段階でアクセスが拒否されるという動作になるが、ABE が有効になっている状態ではアクセス権のないフォルダは表示されません。
ABE には以下のような特徴がある。
・ | ABE はコンピュータ内に存在するすべての共有フォルダに対して、または個別の共有フォルダ単位で有効にすることができる。 |
・ | ABE は既定では無効になっており、有効にするにはマイクロソフトダウンロードセンターからツール(ABEUI.msi)をダウンロードする。ABEUI.msi ツールをインストールすると、インストールしたコンピュータ上では ABE を有効にするためのユーザーインターフェースが利用できる。また同時にインストールされるコマンド「ABECMD.exe」を利用すると、ドメイン内の他の Windows Server 2003 SP1 以降のコンピュータ上で ABE を有効にすることができる。従って、ABEUI.msi をすべてのコンピュータにインストーする必要はない。 |
・ | ABE を有効にした共有フォルダそのものは表示される。(「Shared」という共有フォルダに対して ABE を有効にすると Shared フォルダはアクセス権がなくても表示される。) |
・ | ドメイン環境でのみ有効。 |
・ | 対象クライアントの OS は Windows NT 4.0/2000/XP/2003 |
【参照】 @IT