2007年02月08日

ARCserve バックアップに失敗する(テープに接続できない)

ARCserve でバックアップジョブが開始されず、アクティビティログには以下のようなエラーまたは警告が記録される場合がある。

E6500 テープへのクライアント接続に失敗しました
C3703 メディアを開けません(テープが見つかりません)

ライブラリのセットアップで「ライブラリのクイック初期化」オプションが有効になっていると、Tape Engineサービス起動時にライブラリ装置内の各スロットに格納されているテープのテープ名をチェックせず、以前ARCserveデータベースが認識していたテープをそのまま使用する。この設定を有効にすることで、以下のメリット・デメリットがある。

〔メリット〕
テープエンジン起動の度に各テープを検索(テープ名の読み込み)しないため、テープの寿命を比較的伸ばすことができる。
  → テープを交換する周期を比較的長く設定できる

〔デメリット〕
テープの入れ替えを行ったときや、メディア不良等、テープライブラリ装置内の最新のテープ状態をチェックしないため、誤ったテープが挿入されている場合、バックアップ時に上記のエラーメッセージが表示され、バックアップが行われない場合がある。
  → バックアップ運用面で常に注意する必要がある

以上の点を考慮の上、オプションを有効、または無効それぞれの場合に応じた対処を行う。

「ライブラリクイックの初期化」を有効にする場合
  テープ寿命を考慮して運用する場合は、「ライブラリのクイック初期化」を有効にする。ただしテープ入れ替えなどマガジンを排出・投入する場合は、必ず[ARCserve マネージャ]の[デバイス管理]画面より、[マウント]もしくは[インベントリ]操作を行う。この操作によって、ARCserve が現状のテープ情報(テープ名)を再認識する。
 
「ライブラリクイックの初期化」を無効にする場合
  テープの寿命より運用面の負担軽減を重視する場合は、「ライブラリのクイック初期化」オプションを無効にする。
なお、この設定にした場合、マガジンの再投入を行った後にマウント、もしくはインベントリの操作を行う必要がある。
○ 操作手順

「ライブラリクイックの初期化」オプションの有効/無効の設定を行うには、以下の手順を実施する。

1. [スタート]→[プログラム]→[ARCserve]→[デバイス環境設定]を選択する
2. [デバイス環境設定]ダイアログの[デバイス環境設定へようこそ]画面で[次へ]ボタンをクリックする
3. [オプション]画面で[テープライブラリ]を選択し、[次へ]ボタンをクリックする
4. テープエンジンサービスの終了を求めるメッセージが表示されたら[はい]ボタンをクリックする
5. [デバイスの割り当て]画面で[次へ]ボタンをクリックする
6. [クリーニングテープの割り当て]画面で[次へ]ボタンをクリックする
7. [拡張設定]画面で[ライブラリのクイック初期化]オプションを有効/無効に設定し、[次へ]ボタンをクリックする
8. [サマリ]画面で[完了]ボタンをクリックする
9. [デバイス環境設定が完了しました。]画面で[終了]ボタンをクリックする
10. 確認画面が表示されたら[はい]ボタンをクリックする
11. [スタート]→[プログラム]→[ARCserve]→[サーバ管理]を選択する
12. [ARCserve サーバ管理]ダイアログで[テープエンジン]タブを選択する
13. [開始]ボタンをクリックする
14. ジョブエンジンサービスが稼働状態になったら[ARCserve サーバ管理]ダイアログを閉じる
posted by w@ko at 23:23|  ・ARCserve | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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